2015年4月30日木曜日

『スピノザ哲学研究』(復刻版)は5月13日頃の発売

工藤喜作氏の名著、『スピノザ哲学研究』の復刻版が発売されます。
この本は500部限定の出版で、入手いただけるのは今回限りとなります。

スピノザは工藤氏が研究していた頃は、マイナーな領域であり、研究者の数はごく少なかったといわれいます。しかしながら、アルチュセールやポストモダンの思想家たちが注目したことによって、スピノザル・ネサンスという一種のブームが起こり、一躍注目されるようになりました。
工藤氏はドゥルーズの『スピノザと表現の問題』の翻訳にも携わっておられますが、そうした流行とは無関係に、伝統的なスピノザ研究を踏まえ、形而上学を中心としたスピノザ像の解明に取り組んできた真摯な研究者です。
500頁を超える大著には、正統なスピノザ研究のアプローチがここかしこに見られるはずです。
ずっしりと読み応えのある本です。スピノザに興味のある若い世代の人々にはぜひ挑戦してもらいたいと願っています。
付録として、工藤氏のお嬢様、工藤寿子氏が工藤喜作氏の私生活の一面を紹介する小文を掲載しました。

2015年4月20日月曜日

「心拍再開後ケアと低体温療法トレーニング・マニュアル」がまもなく発売されます。(5月1日)


学樹書院として(精神科以外の)医学書を発売するのはこれがはじめての経験となります。
といっても完全な自社出版物というわけではなく、日本蘇生協議会(JRC)出版部の出版物の発売元になった、というのがより正確なところです。今後、当面はJRC出版部の刊行物は小社から発売されることになります。とはいえ、実際の本づくりの作業は小社が行うことになりますので、JRC出版部の企画は小社のもう一つの柱になっていく可能性があります。
どうかご声援のほどをお願い申し上げます。
 
実は小社ではずいぶん前から医学書の制作自体に携わってきた歴史があります。ただ、自社の院プリントで出版したことはなく、ほとんどがプロダクションとして、出版社、新聞社、広告代理店などの制作部門を請け負う形での仕事に従事してきました。
そういうプロダクション部門はこれからも続けていくつもりですが、自社名でも出版するということになると、販売に関する仕事が大幅に増え、それに伴う拡張が採算ベースに合うものかどうか、いろいろな意味で新たな課題を背負うことになりました。しかしやりがいのある分野であることは確かですので、スタッフ一同あらたなチャレンジとして力を尽くして参りたいと思っています。